らんちゅう飼育のために必要な水槽の選び方

らんちゅうの飼育を始めるに当たって、まず準備が必要なものは水槽です。
昔はらんちゅうの飼育にはタタキと呼ばれるコンクリート製の池が好ましいと言われておりました。 というか、それ一択に近いものがありました。
コンクリートの池によってらんちゅう頭(肉溜)の発達が良い、らんちゅうの出来自体が良くなるといったことが理由だそうです。

ただ、これには明確な根拠はなく、さらに現在のようなコンパクトで値段もお手頃な水槽が簡単に手に入らなかったことも理由の一つです。
それ故、らんちゅうの飼育には広い場所とある程度の資金力が必要だともいわれていました。
水槽類が簡単に手にはいるからこそ、らんちゅう飼育を始めるハードルが著しく下がったといっても過言ではないと思います。
この水槽の種類によって、他に準備するものも変わってきますのでまず自分の用意できる水槽を決めることが肝心です。

室内で気軽に飼育、鑑賞を楽しみたい…ガラス水槽

主にご自分のお部屋などでコンパクトに飼育を楽しみたいという方であればガラス水槽を選択することになると思います。
この場合水をキレイにするための濾過槽を付けて設置することになります。

最近では水槽・濾過槽・活性炭などがセットになり販売されているケースが多く、準備は非常に簡単です。 手間暇のレベルでいっても非常に簡単で、初心者の方でも楽に始められます。

上身で鑑賞するにはやや難あり

水槽飼育は、上身中心で鑑賞する本来のらんちゅう飼育の楽しみ方とは少し離れて、横見での鑑賞が主体となります。

ボコボコした頭・綺麗な色柄・美しい背中のラインと同時に、金魚や熱帯魚などと同じようにお好みに合わせて 砂利・水草などを置いて鑑賞のための華やかさを演出できます。

デメリットとしては大きさに限りがあることと、本来のらんちゅう飼育とはややかけ離れた飼育法になるということです。 この点を気にしなければ十分に楽しめることでしょう。

品評会出品などにのめり込みたい…プラ船・練り船

水槽飼育に比べてワンランクアップを目指したい方におすすめします。なぜかといえば、らんちゅうの本来の鑑賞方法として、 上から大きく立派に開いた尾を観賞し、また、優雅に泳ぐ姿を上から堪能することだからです。

実際にらんちゅう品評会の審査でも、上見から見ての審査基準となっています。 置くスペースもサイズが数多く発売されていますし、場所の移動もスムーズに行えます。

値段も安く抑えられる方法としては、ホームセンターなどでセメントをこねる練り船をご購入いただき水平になるように老いて頂くだけで準備は完了です。

ただし実際の飼育をしていくには少し工夫、技術、手間がいるので注意してください。
どういうことかというと、断熱材等があまりしっかりしていないため、温度(水温)管理にやや調整が必要なことと、 水に溶け込んだ溶存酸素以外に補助的にエアーポンプを動かすことが必要だからです。

特に夏場の水温が高い時期は酸欠になりやすく、逐一細かい管理が必要です。これはらんちゅうの成長によって個体が大きくなり密度が濃くなった来て場合も同じです。

品評会で賞を狙う、本格的に産卵をしたい…専門FRP

FRP水槽

FRPは、魚類の飼育に合わせて特注される水槽で、専門店にてご注文頂く必要があります。
基本的にに受注生産になっていて、国内には数社ほどの製造業者しかありません。

コストも高くつきますが、 その分注文時に断熱材の厚さやサイズなど細かい部分もオーダーメイドできるのが特徴です。

ただ、FRPの仕様を決めるにはかなりの予備知識を必要とするため、ある程度らんちゅう飼育のキャリアを積んだ上で、本格的に産卵・品評大会などを目指す方にお勧めです。

FRPの容器を用意し、プラ船・練り船と同じようにエアーポンプを準備する必要があります。

俗にいうプロフェッショナルの方がこの形式で飼われている事が多く、実際に上から優雅に泳ぐ姿を鑑賞するにはベストな水槽ではないかといわれています。

筆者の自己紹介(2019年6月更新)

名前:kik-boo
らんちゅう飼育歴:15年 水槽からの2尾飼育に始まり、今ではそれが高じて屋外プラ船で8尾飼育しています。これまで長年飼育した中での知識を役立てればと考えています。

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